昨日、一緒にスーパーで
買い物をしていた時、
なぜだか夫の表情が
冴えないことに気が付きました。
確かに連日の仕事で疲れていて、
やっと休めた連休でした。
一日目は好きなだけ寝かせました。
まずは身体の疲れを取るのが最優先だから。
でも、二日目の昨日は、
家にいても何となくソワソワして
落ち着きがないように見えました。
家でまたゴロゴロするのもいいけど、
気分転換に少し出かける方がいいかな？
……と思いました。
ちょうど食材が足りなくなってきたので、
「私スーパー行くけど、
あなたも行く？」
と、声をかけてみると。
「行こうかな」
との返事。
そうしてやって来た近くのスーパーで、
品物を選んでいるうちに、
だんだん夫の表情が
暗く、無表情になってきました。
うつの時の表情です。
やっぱり疲れが取れてないんだな、
連れ出さない方が良かったかなと
心の中で少し後悔しつつ、
買い物を早めに切り上げて
帰宅しました。
夫はいつも通り、
買い物袋を持ってくれましたが、
帰宅して手洗いうがいや
着替えを済ませた途端、
布団に潜り込んでしまいました。
いつもなら、買ったものを
冷蔵庫や食品棚にしまうところまで
夫がやってくれるのですが、
昨日は買い物袋を
リビングに置きっぱなしで
寝る体勢に入っていたので、
よっぽど疲れてるんだな、
無理させて悪かったな……と反省しつつ、
私が全てしまいました。
夕食後、
夫がぽつぽつと話し出しました。
「さっきはごめんね。
実はスーパーに行った時、
昔のことをいろいろ思い出して
うつが酷くなっちゃった。」
そのスーパーに行ったのは
数年ぶりでしたが、
夫は以前行った時のことを思い出し、
当時ケンカばかりしていた私達の仲や、
そこからさらに遡って
幼い頃に親から受けた虐待などが
フラッシュバックしたようなのです。
そして、自分はダメだ、
どうしてあの時あんなことを
してしまったんだろうと、
つらくなってしまったそうです。
ひととおり話を聴いた後、
私は言いました。
「過去の失敗やつらい思い出が
フラッシュバックして、
つらくなる気持ち、私もあるよ。
でもさ、過去はもう変えられないし、
お義母さんとは縁を切ったでしょう？
あなたは今、安全なんだよ。
今、私と幸せに暮らしているよね？
フラッシュバックは避けられないけど、
それに引きずられて何時間も
うつになってしまうのは、
あなたの人生がもったいなくない？
フラッシュバックが起きたことに気付いた時、
『もう大丈夫だよ』
って、昔のあなたに言ってあげて。
過去は変えられないけど、
これからの人生を幸せに生きることは
できるよ。
２人で一緒に幸せに生きようって
約束したよね？
長く生きれば生きるほど、
つらいことや悲しいこと、
恥ずかしいことは増えていくよ。
みんなそうだよ。
あなただけじゃない。
私も時々、過去のトラウマや失敗が
フラッシュバックして、
『ワーッ！』
って叫んじゃう時もあるよ。
でも、私は今あなたといて幸せだし、
あなたと過ごす時間を楽しみたい。
人生は短いよ。
私達の命だって、
明日終わるかもしれないよ？
その時に、
『過去にとらわれてばかりで
たまとの時間を楽しめなかった。
もっとたまにいろいろしてあげれば良かった』
って、また後悔するかもよ？
そんな人生でいいの？
いつもあなたは私に
言ってくれるじゃない。
『今日一日を楽しく過ごそう。
それだけを考えよう。』
って。」
夫は私の話を聴いた後、
「そうだよね。
今が大事だ〜。」
と、明るく笑って
トイレに行きました。
過去を思い出して苦しむ、
「思い出しうつ」。
未来を思い煩って不安になる、
「取り越し苦労うつ」。
私も含めて、うつ病患者は
ついつい過去や未来にとらわれて、
悩まなくても良いことで
悩んでしまう傾向があるように思います。
でも、どんなに悩んでも、
過去は変えられないし、
未来もコントロールできませんよね。
大切なのは、いま現在。
うつで苦しい時、
ふと我に返って、
「あれ？私、過去にとらわれてない？
未来を必要以上に恐れてない？」
と気づくことができたら。
「でも今は大丈夫だな。」
「今日は何して過ごそうかな。」
「美味しい〇〇が食べたいな。」
という風に、
自分で気持ちを切り替えて、
今の暮らしに集中しようと努めたら、
うつのぐるぐる思考からは
抜けられるのではないかと思います。
最近は夫が自分から
悩みなどを話してくれるようになり、
良かったなぁ〜と、
私も安心しています。
人に話すって大事ですよね。
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